2026-03-12から1日間の記事一覧
●藤原新也 ・インドを放浪していたころ、川の砂州にのりあげた死体を、ずーと見ていたことがありました。まず、肉が腐乱しどんどん溶けていく。最後には透明なゼリー状になってしまうが、そのあとにコケがはえ植物が繁茂するんです。何というか、食物連鎖的…
●高見 順 ・電車の窓の外は、光りにみち、喜びにみち、いきいきといきずいている。この世とはもうお別れかと思うと、見慣れた景色が、急に新鮮に見えてきた。この世が、人間も自然も、幸福に満ちている。だのに私は死なねばならぬ。だのにこの世は実にしあわ…
●三浦綾子 ・地球上にある人間は、すべて死んでゆくと承知の上で、人は死に対して驚く。決まったことが起きただけだ。死はどんでん返しではない。そうは思っても驚く。この齢まで、どれだけの人々の死に遭ってきたことか。人間は、死に対して永久に馴れるこ…
●道元 ・生より死にうつるというは、これあやまりなり。生はひとときの位にて、すでに先あり後あり。かるが故に、仏法の中には生即ち不生といふ。滅もひとときの位にて、また先あり後あり、これにより滅即ち不滅という。生というときは生よりほかにものなく…